春の体調不良とは

春の体調不良は何が原因? 体質をチェックして不眠やかゆみをケアしましょう。

気温が上昇する春は、下降するはずだった気の巡りが逆に頭の方に流れ(気逆)、上半身に不調が現れやすくなります。不眠やかゆみ、頭痛など、春に体調を崩しやすい人の傾向をチェックして、自分の体質に合ったセルフケアを行って体調不良を改善しましょう。

★あなたは、不眠タイプ? ムズムズタイプ? 症状から春の体質チェック

当てはまる症状や生活習慣にチェックを入れて、2つ以上当てはまったらセルフケアを実践しましょう。どちらのタイプにも当てはまる場合は、両方の対策を行うことをおすすめします。

1.「不眠」さんタイプチェック

□ 眠りが浅く、就寝中によく夢を見たり目が覚めたりする

□ 日中に強い眠気がある

□ のぼせやすい

□ イライラしやすい

□ 首や肩、背中がこる

もし、2つ以上当てはまる→上半身に熱がたまり、不眠の状態です。

2.「ムズムズ」さんタイプチェック

□ 咳やのどのかゆみ、鼻水、鼻づまりがある

□ 皮膚のかゆみや湿疹が出やすい

□ 頭痛や頭重がある

□ 便秘がち、便がコロコロと硬い

□ 食事の時間が不規則

□ 甘いものをよく食べる

もし、2つ以上当てはまる→皮膚や粘膜が荒れています。

不眠さんは、「リラックスして気の巡りをよくする」ケアを、不眠さん リラックスして気の巡りをよくする。

気の逆流からのぼせやすく、不眠状態に春の陽気から、気の巡りが頭に逆流して上半身に熱がたまり、のぼせやすい時季です。首や肩がこったり、なかなか寝つけず眠りが浅くなったりして、日中の眠気につながることも。まだ寒さが残っている3月上旬ごろ、春の気候に体が慣れていないときに症状が出やすくなります。

対策1:一気に脱力して上昇した気を下げる

不眠さん 一気に脱力して上昇した気を下げる

上がった気を下げるには、体の力を抜くことが有効です。いったんギューッと体に力を入れ、肩を上に引き上げてから、息を吐くと同時に一気に脱力させます。体を左右にゆすったときに手がぶらぶらしていれば、力が上手く抜けている証拠です。

対策2:夜は照明を落としてのんびり過ごす

不眠さん 夜は照明を落としてのんびり過ごす

夕方以降は部屋の照明を落としてゆったり過ごしましょう。体を動かすならストレッチや軽めのヨガを、本を読むなら心の落ち着くような内容にして、体も頭も休めるのがおすすめです。

対策3:苦味のある食材で体の熱を冷ます

不眠さん 苦味のある食材で体の熱を冷ます

たけのこやふきのとうなどの山菜、みょうが、らっきょうなど苦みのある食材は体にたまった余分な熱をとるため、不眠によいとされます。

※ ふきのとうのあくは肝臓に負担をかける可能性があるため、しっかりあく抜きをし、食べ過ぎにも注意しましょう。

対策4:不眠を改善するツボを刺激する

●不眠を緩和するツボ

不眠を緩和するツボ 失眠

失眠(しつみん)…… かかとの真ん中。指では物足りなく感じるときは、棒状のもので押しましょう。

●不安や緊張を抑えるツボ

不安や緊張を抑えるツボ 神門

神門(しんもん)とは、 手首の内側にある小指側のくぼみ。親指をくぼみに入れ、左右に動かすように押しましょう。

●不安や緊張を抑えるツボ 百会

百会(ひゃくえ)とは、 鼻から頭頂部へ垂直に伸ばした線と左右の耳の上端を結んだ線が交差するところ。指の腹でゆっくり押しましょう。

●首のこりを緩和するツボ 完骨

完骨(かんこつ)とは、 耳の後ろにある飛び出た骨の下にあるくぼみ。両手の親指で頭を持ち上げるように押しましょう。

ムズムズさんは「食生活の見直しでスッキリ解消する」ケアをムズムズさん 食生活の見直しでスッキリ解消する

風邪(ふうじゃ)によって皮膚や粘膜が荒れている

春一番が吹くように強い風が起こりやすい春は、風によって体にも悪い影響「風邪(ふうじゃ)」を受けやすい時季です。花粉を始めとしたさまざまな物質が風で運ばれ、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状、皮膚やのどのかゆみ、頭痛、便通異常など全身に不調が及ぶこともあります。

対策1:甘いものや夜食は控える。ミントの活用も◎

ムズムズさん 甘いものや夜食は控える

夜遅い時間の食事や甘いものの食べ過ぎは”風邪”による皮膚や粘膜のムズムズ症状を悪化させるので、春は特に食生活に気をつけましょう。ミント(薄荷)に含まれる香り成分には、目や鼻のムズムズ症状を改善するだけではなく、リフレッシュ効果もあります。

皮膚のムズムズ症状には潤い作用のあるさくらんぼ、咳や痰(たん)などの症状があるときには、のどの不調ケアに作用するいちごもおすすめです。

対策2:帰宅後の手洗い・うがい・洗顔で花粉やほこりを落とす

ムズムズさん 帰宅後の手洗い・うがい・洗顔で花粉やほこりを落とす

強い風によって舞い上がった花粉やほこりが皮膚に付着することが肌トラブルの原因になっています。帰宅したら、手洗い・うがいに加えて洗顔もセットで行い、皮膚のザワザワ感を取り除きましょう。

対策3:ムズムズ症状を改善するツボを刺激する

●鼻水や鼻づまりを改善する

鼻水や鼻づまりを改善する 上星 迎香

上星(じょうせい)とは、 顔の左右の中心線上で髪の生え際から2cmほど上。指の腹で優しく揉みほぐすように押しましょう。

迎香(げいこう)とは、小鼻の両脇、少しくぼんだところ。両手の人差し指で静かに押しましょう。

●鼻の症状に加え、頭痛を緩和する

鼻の症状に加え、頭痛を緩和する 天柱

天柱(てんちゅう)とは、 首の後ろにある2本の太い筋肉の外側のくぼみ。髪の生え際あたり。両手の親指で頭を持ち上げるように押しましょう。

春は生活環境の変化などで、疲れをためやすい季節。不調を感じたらセルフケアを取り入れつつ、しっかり体を休めましょう。

木の芽どき

毎年、桜の開花が早くなり、そして皆さんも新年度を迎えていらっしゃることと思います。

この3月から4月にかけてのこの時期を「木の芽どき(このめどき)」と呼ばれているのをご存知でしょうか?

木の芽(きのめ)や虫たちが、冬を終え、動き出す季節。

実は、この時期、昔から「身体的・精神的に一番バランスを崩しやすい」と言われているのです。

我々にとっては、昼間は暖かかったり、夜は寒かったり、寒暖差が激しいため、カラダがついていかず、体調が整いません。

もともと動物は、冬眠をするものであるのに、人間は冬の間も体を休めることなく不規則な生活をしてしまうため、春の覚醒期にうまく対応できず、情緒不安定につながってしまうという説もあります。

今回は、「木の芽どきのココロとカラダのバランス」について少し書いてみたいと思います。

3月~4月のカラダの不調の原因の理由のひとつは、寒暖差。

ずっと低かった気温が急激に温かくなったり、また寒くなったり、また春の嵐のように雨がふったり……春の安定しない気候、気温差が、カラダにとってはストレスとなってしまいます。

それが、自律神経のバランスを崩し、ココロの不安定につながってしまいます。

さらにこの4月の時期は、入学、就職、昇進、引越し、など新年度ならではの、環境の変化もココロの不調につながります。

やる気が出ない、疲れがとれない、体がだるい

昔の人は、こうした春の不安定な状況を「木の芽時」と名付け、いつもより養生しながら過ごしたのだそうです。

主な症状としましては、倦怠感、・頭痛、肩こり、腰痛、食欲が出ない、不眠、気分が落ち込むなどの症状が出てきます。

さらにイライラや落ち込みなどの、精神的な症状が出現してくることもあります。

放置しておくと、うつ症状などに悪化してくることもまれではありません。

こんな時は、まずは下記の項目を注意し日常生活を見直してください。

対策

・適度な運動をしましょう

  • 生活

・6-7時間くらいの睡眠をしっかりとりましょう。

・できる限り規則正しい生活を送りましょう。

  • 食事

・カラダを冷やすものを食べすぎないにしましょう。

・暴飲・暴食しないようにしましょう。

  • 服装

・体温調節できる服装で脱ぎ着できる上着などを持参し、こまめに対応して下さい。

・下半身を冷やさないようにしましょう。

  • 入浴

・ぬるめの湯(38-40度)でゆっくり入浴するようにしましょう。